kintone(キントーン)で評価制度を管理する7つのメリット

評価制度をエクセルや紙で運用していると、「普段は見ない」「上長と最新情報を共有しにくい」「そもそも内容を更新しない」ことにより次第に運用されなくなり、形骸化してしまいがちです。

今回は、そんな評価制度を高額な専用システムに頼らず、kintoneで運用する方法をご案内いたします!

評価制度を「続ける」ために必要なこと

前回、「何故中小企業に評価制度が必要なのか」をこちらの記事(https://comdeclab.com/evaluationsystem-01/)で解説いたしました。

従業員により成長してほしい、会社全体の生産性を向上させたい、そのためには、常に「自分自身の行動を振り返り、アップデートする」ためのPDCAサイクルを回すことが必要です。

しかし、冒頭でお伝えした通り「目標をエクセルに入力して、印刷して上司と共有しコメントをもらう」というやり方では、いくら評価の点数を計算する計算式を入れたエクセルのテンプレートを作ったとしても、次第に内容が更新されなくなり形骸化してしまいます。

コムデックでも、実際に評価制度をエクセルで運用していた時期がありましたが、「見にくい、編集しにくい、あたらしい期が始まった時に作り直すのが面倒」と、良い評判とは言い難い状態でした。

そこで、「見やすい、編集しやすい、共有しやすい」評価制度運用システムを目指して、kintone(キントーン)でアプリ構築を開始しました。

従業員の行動改善を促し、成長を支援する評価制度の仕組み

コムデックの評価制度は、「MBO」という数値目標と、その数値目標を達成するために各個人が考えた行動目標「コンピテンシー」に分かれます。

そして、その行動目標にはあらかじめ「担当業務と役職」に応じて定められた目標のカテゴリーがあり、そのカテゴリーに沿って目標を設定していく…という仕組みです。

この行動目標により「頑張ったこと、チャレンジしたこと、日々の行動」(プロセス)も評価し、自分自身のパフォーマンスを明確に報酬へとつなげてもらおうという意図があります。

各自3~4つの数値目標と、9つの行動目標を点数評価し、それぞれの合計値に役職ごとの比率(役職が高くなればなるほど、数値目標が重視される)を掛けた値によってD~Sの評価が決まります。

この評価結果によって昇給や昇格、場合によっては降給が決まるという明確な基準があるため、各自が自分の目標をしっかりと把握し達成に向けて具体的な行動を起こせるようになっているのです。

アプリの基本は「1レコード1目標」→関連レコードで目標集約

元々の評価制度エクセルシートは以下のような形でした。

上が行動目標、下がMBOになっています。

全てがひとつのシートにまとまっているため一見すると使いやすいように見えますが、実際には各項目を見たい場合には拡大+スクロールしなくてはならず、かなり使いにくい状態でした。

この仕組みをそのままにkintone(キントーン)アプリ化するため、まずは必要な項目が異なる数値目標行動目標それぞれを管理するアプリを作成しました。

数値目標は、例えば売り上げ目標に対して達成度80%なら4点、100%なら5点、120%なら6点というように、数値に対して明確な判断基準があります。

対して、行動目標は例えば「新規顧客を獲得するために、毎日〇時間電話営業を行う」といった行動に対して、行動は行えているが良い習慣になっていない場合には2点、周囲から見ても達成できていれば4点…といったように、数値目標のように明確な基準があるわけではありません

1.数値目標管理アプリ

数値目標には 例えば売り上げ目標に対して達成度80%なら4点、100%なら5点、120%なら6点というように、数値に対して明確な判断基準があります。

その判断基準もアプリ内に記録しておきます。

評価制度は3か月を1つの期間として実施し、期間内に中間評価、期間終了後に最終評価の面談を行います。


2.行動目標管理アプリ

行動目標にはあらかじめ「担当業務と役職」に応じて定められた目標のカテゴリーが設定されています。

そのため、まずは全てのカテゴリーが登録された「カテゴリーマスタ」アプリを作成し、そこからカテゴリーを取得してくる形を取っています。

こちらも、数値目標管理アプリと同様に中間評価、最終評価の内容を記載できるようになっています。

3.数値目標と行動目標をまとめて自動計算 評価制度アプリ

ここまで作成した数値目標管理アプリと行動目標管理アプリには、それぞれ「評価制度の対象となる従業員」と「評価期間」が登録されています。

その情報を元に、「特定の期の特定の従業員の数値目標と行動目標全てを関連レコードとして表示し、評価の結果を自動計算する」アプリを作成。

各アプリに、「1レコード1目標」として登録した目標が関連レコードとして表示されます。

評価まで完了すると、評価結果が自動で計算され評価ランクや点数が算出される仕組みです。

評価制度をkintone(キントーン)で管理するメリット

エクセルならシート1枚だったのに、アプリになると一つ一つレコードを作る必要があるので逆に手間なのではないかと思われたかもしれませんが、評価制度をkintone(キントーン)で管理することで以下のようなメリットがあります!

1.エクセルや紙を探さなくていい

 kintone(キントーン)にアクセスすれば、あとはアプリにアクセスするだけなので探す必要がありません。
 普段の業務の中心がkintone(キントーン)になっていれば、kintone(キントーン)に情報が集約されていますので内容の更新も癖づけることができます。
 常にkintone(キントーン)の情報が最新に保たれるため、どちらが最新かわからないエクセルや紙をを互いに保持する必要はありません

2.適宜上長からコメントを残せる

 状況を踏まえてアドバイスを記入したり、評価に対するコメントを記入したり、アプリ内でコミュニケーションをとることができます。

3.結果が自動集計できる

エクセルの場合、計算式を消してしまったり変更してしまった場合には自動計算が行えなくなってしまいますが、kintone(キントーン)ではその心配もありません。

一つの目標を1レコードとしたことで、人によってどのような評価の推移になっているか等グラフ化することができます。

こういった分析を元に、「従業員の成長を支援できているのか?」「評価が下がっている=本人のモチベーションや、目標設定に問題はないか?」「自社にとって良い目標とは何か、またその判断基準は何か」を検討していきます。

4.レコードに対して閲覧権限を設定できる

ユーザーによってみられるレコードを制限できるため、管理職は自分の部署だけ、一般従業員は自分の目標だけ、といった権限をつけることが可能です。

5.他のアプリの情報を連携できる

kintone(キントーン)は企業のさまざまな業務に適させることができる業務改善プラットフォームです。
そのため、kintone(キントーン)で日報や案件の管理をしていれば、各アプリの情報を活用することでより評価をやりやすくすることができます。

6.状況に応じてアラート通知を行う

中間面談・最終面談の1週間前に通知を送ることで内容の更新を促したり、各目標にステータスを設けることで「未着手なら〇日後にアラート」といったように、人が直接声を掛けなくても行動を促すことができます。

7.スペースのトップを上手く使って、考え方やルールを周知

コムデックでは、kintone(キントーン)のスペース機能を活用して評価制度に関するアプリをまとめた「評価制度スペース」として運用しています。

エクセルや紙での評価制度運用が形骸化してしまう一つの要因として、「目的や意図が曖昧になってしまっている」ことが挙げられます。

そこで、スペースのトップページに評価制度運用のポイントや、次の面談予定、スケジュール等を記載し、全従業員が意識できるようにしています。

まずは「従業員にどうなってほしいか」を考える

最初からこのようにアプリを複数に分けて連携させて評価制度を管理するのは、もとからあるエクセルの評価シートを置き換えるというような場合には有効ですが、ゼロから評価の仕組みを考えるとなるとなかなかそうはいきません。

最初はもっと簡単でも問題ありませんので、「従業員にどうなってほしいか、どういう行動をしてほしいか」を基軸に、kintone(キントーン)で評価制度を始めてみてはいかがでしょうか?